「ミニトマトが伸びすぎた、でも切りたくない…」
まだ株が元気で、これからも収穫を続けたい場合は「つる下ろし」という方法があります。
わが家のミニトマトも180cm支柱を超え、これ以上高さを伸ばしていくのに限界を感じました。そこで、麻ひもを結び直しながら、主茎を約50cm下げています。
作業から1週間以上たっても株は元気で、収穫も普段どおり続いています。
この記事では、プランターで実際につる下ろしをした手順と、やってみて気づいた注意点をまとめました。
ミニトマトのつる下ろしとは
つる下ろしとは、高く伸びたミニトマトの主茎を下へずらし、成長点を手の届く高さに戻す誘引方法です。

摘芯すると、その主茎はそれ以上伸びなくなります。つる下ろしでは成長点を残すため、株にまだ勢いがあれば、その後も花房を増やしながら栽培を続けられます。
家庭菜園でも、支柱と麻ひもがあればつる下ろしはできます。ただし、誘引をやり直す手間がかかり、硬くなった茎を動かすと折れてしまうこともあります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 摘芯せずに栽培を続けられる | 誘引のやり直しに手間がかかる |
| 成長点を手の届く高さに戻せる | 茎を曲げるときに傷めることがある |
| 支柱の高さを超えても対応できる | 下ろした茎や葉の置き場所が必要になる |
摘芯やUターン誘引との違い
ミニトマトの高さを抑える方法には、つる下ろし以外にも摘芯やUターン誘引があります。
- つる下ろし:主茎全体を下へずらす
- Uターン誘引:支柱を超えた柔らかい先端を下向きに誘引する
- 摘芯:成長点を切り、それ以上伸びないようにする
つる下ろしは、今まで伸びた主茎を動かして高さを下げる方法です。先端だけを曲げるUターン誘引とは、動かす範囲が違います。
摘芯やUターン誘引を含むミニトマトの高さ対策については、こちらにまとめています。
つる下ろしが向いているミニトマト
つる下ろしは、成長点が伸び続けるミニトマトに向いています。
主茎の伸びが自然に止まる芯止まりタイプでは、基本的につる下ろしは必要ありません。
しまこうちのミニトマトは芯止まりかな?



ほとんどの品種は伸び続けるタイプだよ!うちで育ててる甘っこもサマー千果も芯止まりじゃないよ。
また、次のような株はつる下ろしをしやすいです。
- まだ株が元気
- 新しい花房がついている
- 主茎を下ろせる空間がある
- もう少し収穫を続けたい
病害虫や夏バテで弱っている場合は、摘芯して今ある実の収穫を優先する方法もあります。
ミニトマトのつる下ろしはいつする?
つる下ろしを考える目安は、主茎が支柱を超え、そのままではお世話がしにくくなった頃です。
わが家で作業したときの状態はこちらです。
| 栽培状況 | 内容 |
|---|---|
| 時期 | 7月上旬 |
| 鉢 | 10号鉢 |
| 仕立て方 | 1本仕立て |
| 支柱 | 180cm支柱 |
| 花房 | 9段目までついていた |
| 収穫 | 2段目の途中 |
| 下げた長さ | 約50cm |
2段目の収穫途中でした。1段目は強風で失っていたため、実質2段目が最下段です。
まだ7月上旬で、9段目まで花もついています。何段目まで収穫できるか試してみたかったので、今回は摘芯せずにつる下ろしを選びました。
下の果房をすべて収穫してから行う方が作業しやすいと思います。ただ、今回のように収穫途中でもつる下ろし自体はできました。
ミニトマトのつる下ろしで使ったもの
今回使ったのは、もともと誘引に使っていた180cm支柱(連結タイプ)と麻ひもです。
1本仕立てですが、強風対策のため、もともと支柱を3本立てていました。支柱の上部は連結パーツでつないでいます。
輪がついたあんどん支柱ではないため、主茎を下げるときに輪が引っかかることはありませんでした。
誘引には、麻ひもを八の字に結ぶ方法と、茎に麻ひもを巻きつけて緩やかにしならせる方法を使っています。
あんどん仕立ての誘引方法については、こちらにまとめています。
作業前に茎を下ろす場所を確認する
つる下ろしを始める前に、下げた茎をどこに通すか確認しておきます。
茎や葉が土に触れるとそこから病気になるリスクもあるため、なるべく土には直接触れないようにします。
わが家では、地際の茎が鉢の外側を通る形になりました。


下ろした後に、葉や果房が土に触れないか、支柱やほかの茎に引っかからないかも見ておくと作業しやすくなります。
ミニトマトのつる下ろし方法
麻ひもは一度に全部外さず、上から順番に下げる


最初に、成長点に近い部分を固定している麻ひもを外します。
少し茎を下げたら、その位置で麻ひもを結び直します。次の麻ひもを外し、また少し下げて結び直す作業を、上から順番に繰り返しました。
麻ひもを全部外してしまうと、一人ではミニトマト全体を支えながら作業できません。少しずつ下げて固定する方法が現実的でした。
今回は、どうせすぐに伸びるからしっかり高さを下げたいと思い、1回で約50cm下げています。
麻ひもの結び直しを含め、1株で2時間ほどかかりました。作業に夢中になっている間に、すっかり時間が経っていました。
一度にやろうとせず、数日に分けた方が、作業する側は楽だったと思います。
下の茎にかかる力を見ながら動かす
上から順番に茎を下ろしていくと、下の方ほど上からの力がかかり、曲がる角度がきつくなりました。
上の方の茎は細く、比較的しなりやすい状態です。一方、地際に近い茎は木の枝のように硬くなっていました。
下ろしていて「こんな角度で曲がって大丈夫なの?」と心配になったのは、上から3分の1ほどの部分と地際です。




ほかの部分を下げた分の力が集まりやすく、地際の茎は最終的にほぼ直角に曲がりました。
一度に何cm下げるかを先に決めるよりも、茎の一部に無理な力がかかっていないかを見ながら進める方が安心です。
成長点付近をあんどん仕立てに
高さを下げた後は、成長点に近い部分を3本の支柱に沿わせ、あんどん仕立てのように誘引しました。
作業後のイメージがこちらです。


これで今後どんどん伸びても安心です。
地際からきれいに支柱の外側を回せれば見た目は整いますが、今回は途中まで主茎が支柱の間を通っています。
無理に外側へ動かすと、硬くなった茎に余計な力がかかります。きれいに仕立てることより、茎を折らないことを優先しました。
麻ひもは果房にかけず、主茎が太くなっても食い込まないよう、少し余裕を持たせて結びます。
ミニトマトのつる下ろしで茎を折らないための注意点
一般には午後の方が茎を曲げやすい
トマトの誘引は、株の水分が少なくなる晴れた日の午後に行うと、茎が折れにくいといわれています。
私も前年にあんどん仕立てをしたときは、午後に誘引することが多かったです。
ただ、夏の午後は人が作業するには暑すぎます。今回は午前中に作業しましたが、午後より茎が折れやすいと感じるほどの差はありませんでした。
水やりは作業前ではなく、作業後に行っています。
「午後の方が折れにくいから」と無理に暑い時間帯を選ばず、作業しやすい時間に、茎の状態を見ながら進めてもよいと思います。
見た目を整えるために無理に動かさない
つる下ろし後の茎を、最初からきれいなあんどん状に整えようとすると、硬い部分に無理な力がかかります。
多少不恰好でも、高さを下げて誘引できていれば問題ありません。
茎が自然に曲がる位置を優先し、見た目を整えるのは二の次にした方が安全です。
地際の茎は表面が割れた
今回は完全に折れることはありませんでしたが、地際の茎の表面が割れました。


確認すると、割れたのは外側の硬い皮の部分だけだったようなので、そのまま様子を見ました。
作業から1週間以上たっても葉はしおれず、普段どおり成長と収穫が続いています。
ただし、深く裂けたり折れてしまった場合は、乾かないようにテープでぐるぐる巻きにしてくっつけます。
昨年誘引時にうっかり折ってしまった時は、すぐにマスキングテープでぐるぐる巻きにしたところ再度くっつきました。
ミニトマトのつる下ろし後の管理
伸びた茎をこまめに誘引する
つる下ろしをしてから1週間以上たちましたが、しおれや花落ちなどのトラブルはありませんでした。収穫も普段どおり続いています。
成長点付近は支柱の外側に沿わせ、あんどん仕立てのように誘引しています。
現在も毎日数cmずつ伸びているため、再び高さが出すぎないよう、伸びた茎をこまめに支柱へ引きつけています。
つる下ろしをすれば、その後の誘引が不要になるわけではありません。ただ、成長点が手の届く位置まで戻ったので、作業はかなりしやすくなりました。
地際に集まった葉を整理する
今回は下段の収穫が途中だったため、つる下ろし前には葉かきをしませんでした。
ただ、茎を下げると地際に葉が集まり、風通しが気になる状態になりました。
一番下の果房には実が2〜3個残っていましたが、思い切ってその下の葉は全て取ることにしました。
下の果房を収穫し終えてからつる下ろしをした方が、葉かきはしやすくなります。
葉かきのやり方については、こちらに詳しく書いています。
水やりや追肥は株の状態を見て行う
つる下ろしは、主茎の高さを変える作業です。今回作業していて株がダメージを受けた感じはありませんでしたが、場合によっては株への負担が大きい場合もあります。
つる下ろし後にミニトマトの元気がないと思ったら、数日間は追肥を控えた方が無難です。



肥料あげた方が元気になるんじゃない?



肥料は元気がない時にあげると逆に負担になることが多いんだよ…
水やりは、土の乾き方やしおれ具合を見ながら普段どおり行います。
つる下ろしと摘芯はどちらがよい?
まだ株が元気で、これからつく花房も育てたい場合はつる下ろしがおすすめです。
わが家では7月上旬の時点で9段目まで花がついていたため、何段目まで収穫できるか試したくて、つる下ろしを選びました。
ただ、これから暑さが本格化すると、花が落ちたり、実がつきにくくなったりすることもあります。
新しい花房を増やすよりも、今ついている実を優先して育てたい場合は、摘芯でもよいと思います。
- 長く栽培を続けたい→つる下ろし
- 今ある実を充実させたい→摘芯
つる下ろしと摘芯のどちらがよいかは、株の元気さ、残りの栽培期間、どこまで収穫を続けたいかで決めます。
ミニトマトのつる下ろしでよくある疑問
あんどん支柱でもつる下ろしできる?
あんどん支柱でもできますが、輪の中に茎を通している場合は、下へずらしにくくなることがあります。
葉や果房が引っかかってそれ以上下に下ろせなくなることもあります。
輪つきのあんどん支柱を使っている場合は、茎を外へ出せるか、作業前に確認した方がよいでしょう。
無理に茎を外に出さずに、そのままS字カーブを描くようにつる下ろしをすることもできます。
2本仕立てでもつる下ろしできる?
2本仕立てでもできますが、2本の主茎をそれぞれ下ろす場所が必要です。
茎同士や葉が絡みやすくなるため、1本仕立てより作業は複雑になります。
つる下ろしは何回できる?
回数に決まりはありません。
株が元気で、茎を下ろせる空間が残っていれば、再び高くなったときにつる下ろしを繰り返すこともできます。
ただし、回数を重ねるほど鉢の周囲に茎や葉が集まりやすくなります。風通しや作業スペースも見ながら判断します。
まとめ
ミニトマトのつる下ろしは、支柱を超えた主茎を下げ、摘芯せずに栽培を続ける方法です。
わが家では、180cm支柱を超えたミニトマトを、麻ひもを結び直しながら約50cm下げました。
麻ひもは全部外さず、上から順番に少し下げては固定すると、一人でも作業できます。
地際の茎はほぼ直角に曲がり、外側の硬い皮が割れましたが、1週間以上たっても株は元気です。
つる下ろしでは、見た目をきれいに整えることより、茎に無理な力をかけず、高さを下げることを優先した方が安心です。
今回つる下ろしをしたミニトマトの栽培記録はこちら。













